NARNIA [flash★bomb'04]

2004.7.17公開。
ここにあるのはオンラインバージョンです。
FBバージョンの公開は終了しました。




私が少年時代に読みふけった原体験的児童小説のPVです。
と言ってもそれほど気負った内容でもないので、軽い気持ちで見てやって下さい。
このFlashを見て、ちらっとでも「どんな話なのかな」と興味を持ってくれた人がいれば嬉しいんだけどね、
とまあそんな感じのもので。

原作「The Chronicles of Narnia
日本語版「ナルニア国ものがたり」(訳:瀬田貞二)

楽曲:Perfect World
作曲:NABEMON氏[Innerstudio

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 ※)ここから下は追加紹介。というか、趣味の世界。

 人物解説
 
 ※)下段、ネタバレにつき反転表示。「ナルニア国ものがたり」を一度読んでから見ることをお勧めします。
     …というか反転部分を見てしまうと純粋に楽しめなくなり、かなり損をしてしまいます。注意!!


ルーシィ(Lucy Pevensie)
 ペヴェンシー兄弟の末妹。彼女が衣装箪笥の扉を開け、4人はナルニアへ足を踏み入れることになります。
彼女は幼いが故に先入観に捉われることなく、物事の真実を見抜く力を持っています。また、誰よりも優しい心を持っていて、暴力や残酷なことを嫌っています。ルーシィの為に贈られたダイヤの小瓶には万能の霊薬が入っています。彼女はそれを用いて多くの人を癒してゆきます。
物語はしばしばルーシィの視点で語られることになります。多くのエピソードに登場する、「ナルニア国物語」を代表する少女です。

 純真。それがルーシィを物語るキーワードでしょう。ルーシィは強い心の持ち主ではありません。悲しい時には涙を流し、友達の陰口には腹を立てます。しかし、裏表のない性格をしています。
アスランに対する愛にも虚偽がありません。
神に向き合い、神を愛するということ。その全てはルーシィを通して語られています。

ピーター(Peter Pevensie)
 ペヴェンシー兄弟の長男。ルーシィを兄弟の中で一番可愛がっています。
年長者ということもあり、強いリーダーシップを発揮して兄弟の先頭に立ちます。
彼は正義感が強く、卑劣な行為を嫌っています。
誇り高く、自身が正しいと信じた行為を貫きます。
贈り物は、王剣(リンドンの剣)と盾。彼はそれを以って、幾度も命懸けの戦いへ赴きます。

 ピーターが大事にしているのは、自身の信じる正義であり、誠実です。
信仰とは、彼の信条の延長上にあるものです。
だからこそ、彼はアスランに強い敬意と信心を抱いているのでしょう。

スーザン(Susan Pevensie)
 ペヴェンシー兄弟の長女。現実主義者で、ファッションや恋愛を楽しむ「大人」という存在に強く憧れています。そのため、彼女は常に大人びた発言をして斜に構えています。彼女は誰もが羨む美しい女性に成長しますが、その性格が災いして、アスランとナルニアへの愛を幾度も見失うことになります。
贈り物は弓矢と角笛。角笛には「助けを呼ぶ」魔法がかけられています。

 子供らしいものの全てを否定する言動や恋愛に浮かれてしまう素行から、スーザンは読者から嫌われがちです。
誰よりも早く大人になることを願った彼女は、アスランとナルニアへの愛を失い、やがてその存在を否定してしまいます。ナルニアに関わった全ての子供達が一堂に会する最終巻「最後の戦い」で、唯一召還されなかったのが、このスーザンです。自ら神を拒絶した彼女は、二度とナルニアを見ることはないのでしょうか。著者のルイスはその問いにこう答えています。
「スーザンには時があります。機会はまだまだあるのです。おそらくスーザンも、結局はアスランの国へゆくことができるでしょう。スーザン自身の方法で」
人は時に信仰を失います。しかし、その人が正しい心の持ち主であれば、いつの日かその心は神の元へ還るのでしょう。

エドマンド(Edmund Pevensie)
 ペヴェンシー兄弟の次男。白い魔女と遭遇した彼は、長兄であるピーターへのコンプレックス、ルーシィへの嗜虐心などに背中を押され、兄弟を裏切って魔女の下僕となります。そのため、彼は贈り物を受け取ることができませんでした。
悪と裏切りの世界をその身で知った彼は大きく変わり、後にルーシィのよき理解者となります。少年は誤った選択をして悪の道に落ちましたが、その経験を糧として正しく成長してゆくのです。

 エドマンドの裏切りは、聖書にあるユダのそれと重ねられています。
彼の罪を背負い、アスラン(神)はアスラン塚(ゴルゴダの丘)で磔にされ、処刑されます。

アスラン(Aslan)
 東海の果ての大帝の息子であり、ナルニアの創造主でもある偉大なライオン。
全ての物語はアスランを中心に語られてゆきます。

 この物語は児童向け小説ですが、ルイスは大人向けのテーマも持たせています。「アスラン=イエス」と置き換えると、作中における謎めいた発言や行動の全てが理解できるでしょう。
「大帝=神」であり、大帝の申し子(分身)=イエスなのです。
ナルニア国物語は全編を通して、キリスト教における信仰のあり方を考えさせる内容になっています。(信仰への不安と試練や、失われる神への愛などなど)
最終巻「最後の戦い」は、「マタイによる福音書」24章(「マルコによる福音書」13章、「ルカによる福音書」21章にも同様の記述あり)に記された内容をナルニア国物語という舞台の上で完全にやりきってしまっています。

タムナス(Tumnus)
 ナルニアで暮らす心優しいフォーン(上半身が人間、下半身が山羊)です。ナルニアへやって来たルーシィと出会います。臆病ですが、それを上回る誠実さを持った人です。
ルーシィの大切な友人となり、ナルニア全盛時代にも活躍しています。

 ナルニアにはフォーンやバッカスのようにギリシャ神話の神々が多く登場します。
キリスト教を語るにはあまりに奇抜な世界観。だからこそ、ナルニアは強烈なメッセージを潜ませつつ、ファンタジー性を失うことがないのでしょう。

白い魔女(The White Witch)
 ナルニアを支配し、冬の王国に変えた魔女。彼女は女王となって長い間、ナルニアを苦しめます。その強大な力は恐怖と共に人々の記憶に残り、彼女が去った後も、その存在は語り継がれてゆきます。第2巻では彼女を呼び戻そうという策謀も練られます。

 魔女はナルニアに持ち込まれた「悪」そのものです。それはキリスト教における「悪魔」であり、人(第1巻ではエドマンド)を誘惑し、誤った道へ進ませようとしています。ここで大事なのは、魔女は「悪」であるが故に、悪に落ちた罪深き者を断罪する権利を有しているのです。これは魔女に与えられた絶対の権利で、アスラン(イエス)であっても、この役割を奪うことはできないのです。魔女がエドマンドの身柄を要求したのはこのためです。
 余談ですが、石舞台(後のアスラン塚)でアスランを処刑した魔女の石ナイフ…これは第3巻にも登場します。七卿が殺意と裏切りの悪に堕ちた時、そのナイフはまたしても本来の仕事を果たしたのでした。

カスピアン(Caspian)
 西方からやって来た征服王カスピアン一世の子孫で、ナルニアの王子。厳密にはナルニア人ではなく、テルマール人です。
古きよき時代のナルニアを取り戻すため、戦いに身を投じます。
後に東の海へ冒険に発ち、世界の果てで星姫と出会い、彼女を妻に迎えます。

コルネリウス博士(Doctor Cornelius)
 カスピアンの家庭教師。古きよき時代のナルニアについて語り、迫る危険から王子を逃がします。
カスピアンの大切な理解者です。

リーピチープ(Reepicheep)
 物言うネズミであり、誇り高い騎士です。カスピアンと共に満身に傷を負いながら命を賭して戦い、後に東の海への探索航にも参加します。
名誉や誇りに執着する余り自分を見失いがちですが、何者に対しても真剣に向き合う姿勢は彼の強い魅力です。

 ナルニア全史の中でアスランの国へ自らの力で辿り着いたのは彼ただ一人。そこで彼が出会ったものはなんだったのでしょう。第3巻から最終巻までの間、リーピチープはどうしていたのか…想像が膨らみます。

緑の姫(Green Witch)
 行方不明の王子を探すユースチス一行が、北方の巨人橋(Giants Bridge)で出会った美しい姫。その愛らしい容姿と親切な言葉を沼人の「泥足にがえもん(Puddleglum)」は疑いの目で見ます。


 その正体は星姫を暗殺した緑の蛇。
そして、ナルニアを脅かす「悪」。白の魔女と同一の存在です。
彼女とユースチス一行の対話は、まさに宗教問答。信仰の核心を突く内容となっています。

黒の騎士(Black Knight)
 緑の姫の同行者。
一言も話さず、姫の隣で馬を駆ります。鎧兜の下には…


 その正体はカスピアンと星姫の息子、リリアン王子(Prince Rilian)。
緑の姫によって忌まわしい魔法をかけられ、ナルニア征服の道具として利用されます。
父王に劣らない冒険心の持ち主で、その勇ましい血統はチリアンに受け継がれてゆきます。


ユースチス(Eustace scrubb)
 ペヴェンシー兄弟の従兄弟にあたる子供で、性格にかなり問題のある少年です。
厭味に満ちた言動と情けない性格。その個性は、作中に登場する全ての少年少女の中でとび抜けています。
しかし、カスピアン、エドマンド、ルーシィ達と共に東の果てを目指す航海の中で、ある出来事が彼を激変させます。
第4巻「銀の椅子」に再登場して、行方不明のリリアン王子を探索する旅に出ます。ジルと泥足にがえもんがそれに加わります。

ジル(Jill Pole)
 ユースチスの同級生で、学校嫌いの少女。
自尊心が強く、無様な時の自分を嫌っています。そのため、ユースチスに負けないよう、常に彼を意識しています。
わがまま、ヒステリック、などなど非常に人間味溢れる少女です。
彼女はユースチスと共に「最後の戦い」に再登場し、ナルニア王家最後の王チリアンを助けます。

泥足にがえもん(Puddleglum
 ナルニアの外れ、エチン荒野(Ettinsmoor)が望める沼地の住人(Marsh-wiggle)。
何かにつけて悲観的で、いつも最悪の事態ばかりを考えて口に出しています。
しかし、ナルニアを愛する心、正しいことを貫く強い精神力は誰にも負けません。

ブレー(Bree)
 カロールメンから逃げ出し、故郷ナルニアへ向かう物言う馬。シャスタと出会い、共にナルニアを目指します。
ブレーは軍馬であるがために自尊心と虚栄心に捉われ、カロールメン育ちである自分に強いコンプレックスを抱いています。しかし、少年との旅が彼を変えてゆきます。

アラビス(Aravis)
 意に沿わない婚礼を拒絶して逃げ出し、ナルニアを目指す少女。
貴族の生まれであるため、傲慢で、人の痛みに鈍感な性格をしています。彼女もまたシャスタとの旅で変わってゆきます。
乗っているのはブレーと同じ境遇の物言う馬、フィン(Hwin)。
フィンは頭が悪く、優れた馬でないことを気にして、自信を持てずにいます。

シャスタ(Shasta)
 第5巻の主人公。カロールメンで育ったナルニア人の少年で、ブレーと共にまだ見ぬナルニアを目指します。
漁師の息子として育ったため、教養や作法とは無縁。しかし、生来の優しさと謙虚さが彼に大きな魅力を持たせています。

ポリー(Polly Plummer)
 ロンドンに住んでいる少女。彼女が塀の上に昇ったディゴリーを見たその時、全ての物語が始まりました。
勝気な性格のため、ディゴリーと度々衝突します。


ディゴリー(Digory Kirke)
 ポリーの隣家に引っ越してきた少年。第6巻のタイトルが指す「魔術師の甥」とは彼のことです。
粗野で乱暴な性格をしていますが、病床の母親を心から愛しています。また、高潔な正義感の持ち主で、ポリーを助けるため、危険に飛び込んでゆきます。作品中、最もヒーロー性の強い主人公ではないでしょうか。

ジェイディス(Jadis Queen of Charn)
 ポリーとディゴリーが異世界で出会った、王国チャーンの女王。尊大で傲慢な人物です。

 もともとは異世界の住人だったジェイディスですが、ナルニアへやって来たことで新たな役割を得ます。ナルニアにおける彼女の役割。それは「悪」です。
彼女は破壊と恐怖、嘘と裏切り、あらゆる災厄を持ち込んでナルニアの人々を苛みます。
ディゴリーはその責を問われ、贖罪の旅に出ます。
ジェイディスは後に白い魔女としてナルニアを苦しめ、更に緑の蛇という姿で悪をもたらそうとします。
人間と悪は切っても切り離せるものではありません。この世界に人がいる限り、悪は存在し続けます。
しかし、悪と闘うことはできます。神を信ずることもできます。
ナルニア国物語は、そんなお話なのです。

 シーン解説
【1】
 王剣と盾を構えたピーターが、魔女の家来である秘密警察長官モーグリムに挑みます。(第1巻)

【2】
 ナルニアに足を踏み入れたルーシィ。雪に覆われた森の中、不可思議な街灯の下で、
こうもり傘を差して紙包みを抱えた一人のフォーン(タムナス)に出会います。
ルイスはこの情景を描いた一枚のイラストから想像力を喚起させられ、壮大な「ナルニア国ものがたり」を生み出しました。作品を代表する名シーンと言っていいでしょう。(第1巻)

【3】
 小人のトランプキンを処刑しようとするテルマールの軍人。
スーザンの矢がテルマール人を狙撃します。(第2巻)

【4】
 塔上のカスピアンとコルネリウス博士。勝利の星タルバと平和の星アランビルが二百年に一度の会合を果たします。コルネリウス博士の手に抱かれているのはスーザンの角笛。(第2巻)

【5】
 大海原をゆく帆船「朝開き丸」。
船首楼の金の竜頭に、ドリアードの歌を口ずさむリーピチープの姿があります。(第3巻)

【6】
 目も眩む高さに架かる巨人橋。
そこで、ユースチス一行は馬を駆る緑の姫と、その連れである黒い騎士に出会います。(第4巻)

【7】
 自由を求めるブレー、主従の関係を拭い去れないアラビスとフィン。思いはちぐはぐですが、共にナルニアを目指して駆けてゆきます。(第5巻)

【8】
 緑と黄色の指輪を携えて、滅亡したチャーンに足を踏み入れたポリーとディゴリー。
二人はそこで魔法の鐘を見つけます。(第6巻)

【9】
 大地にばら撒かれた戦いと死。星々はその役割を終えて降り来たります。
開かれた厩の戸。その中には…(最終巻)

【10】
 「ナルニア国ものがたり」全7冊セット。
本物はこんな外見です。


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